同期と私の、あと一歩の恋
「自分が大変な時でも他人を気遣える広瀬の優しさに惹かれていたけど、俺は広瀬に好意があることを隠してた」

その言葉にドキッとした。

「広瀬はあまり自分から恋愛の話とかしなかっただろ。前に先輩に恋愛系の話を聞かれた時に困ったような表情をしてたから、なにか理由があるんだと思って、気持ちを伝えるのを躊躇していたんだ」

本田くんが恋愛の話をしなかったのは、彼なりの気遣いだったんだ。
しかも、私の些細な変化も見逃さないなんて、嬉しいような気恥しいような複雑な気持ちになる。

本田くんは言葉を続けた。

「でも、俺が頭を触る度に広瀬は顔を赤くしてたから、嫌われてはいないと思ってた。それでずっと様子を見ていたけど、今日は勘違いする人がいるかもとか言うから、もしかしてと思って賭けに出た」

誠実な瞳で話す彼に、目が離せなくなる。

「ぶっちゃけ、結構前からさりげなくアピールしてるつもりだったけど、広瀬は全然気づいてくれなかったからな」

拗ねたように言う本田くんの声は、いつもより少し甘く感じた。

じゃあ、前に本田くんが森藤さんに告白された時に『好きな人がいる』って言っていたのは、私のことだったの?
嬉しい誤算にドキドキしてしまう。

不意に、今朝見た占いの言葉が頭をよぎった。

『一位は乙女座、今日は今まで苦労したことが報われる日。積極的に行動して。告白も吉』

一度、居酒屋で言いかけた『好き』という気持ちを、今こそ伝える時なのかもしれない。

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