転生王女の私はタロットで生き延びます~護衛騎士様が過保護すぎて困ります~
「……まるで『塔』みたい」
ぽつりと漏れた言葉に、ミサの目が大きく見開かれた。
「リュシアナ様?」
「……な、何?」
「今、何か言いましたか? その、塔がどうのって」
「え? 私、そんなことを言った?」
「はい」
これも病の後遺症なのかな。そんなことを言った記憶はないんだけど……でもなぜか、胸の奥が酷くざわついた。
「リュシアナ様、大丈夫ですか? 落ち着いてから侍医を呼ぼうかと思ったのですが、今すぐにでも」
「ううん。ちょっと胸が――……」
「それは大変です! すぐに侍医を呼んできます!」
「み、ミサ!?」
私の声が届いていなかったのか、ミサは裾を翻し、ぱたぱたと部屋を飛び出していった。
見た感じ、落ち着いた人なのかなと思ったけれど、意外とお茶目なのね。
クスクスっと笑っていると、扉のある方から音が聞こえた。
ぽつりと漏れた言葉に、ミサの目が大きく見開かれた。
「リュシアナ様?」
「……な、何?」
「今、何か言いましたか? その、塔がどうのって」
「え? 私、そんなことを言った?」
「はい」
これも病の後遺症なのかな。そんなことを言った記憶はないんだけど……でもなぜか、胸の奥が酷くざわついた。
「リュシアナ様、大丈夫ですか? 落ち着いてから侍医を呼ぼうかと思ったのですが、今すぐにでも」
「ううん。ちょっと胸が――……」
「それは大変です! すぐに侍医を呼んできます!」
「み、ミサ!?」
私の声が届いていなかったのか、ミサは裾を翻し、ぱたぱたと部屋を飛び出していった。
見た感じ、落ち着いた人なのかなと思ったけれど、意外とお茶目なのね。
クスクスっと笑っていると、扉のある方から音が聞こえた。