転生王女の私はタロットで生き延びます~護衛騎士様が過保護すぎて困ります~
「つまりこの縁談は……お姉様も望んでいる、ということ?」
うんうん。結婚から始まるロマンスもあるからね。
「おそらくそれは違うと思います」
「カイル? う~ん。そうね、ミサとは違った視点からの意見も聞いてみたいわ」
「ありがとうございます。これは、少しでもクラリーチェ殿下の結婚をよく見せようと、ご側室様の実家であるトリヴェル侯爵家が仕掛けた、一種のパフォーマンスなのです」
「私もその話は聞きました。国内でクラリーチェ殿下の結婚相手を見つけても、身分の低い相手か、容姿が醜いか。さらには生きていけないような土地に追いやれるかもしれない、と」
「だからこの縁談を失敗したくないトリヴェル侯爵様が、王宮の侍従や騎士たちを買収して、クラリーチェ殿下の結婚を良いものにしようと画策しているのです」
まぁ! トリヴェル侯爵という方が、どういった方なのかは分からないけれど、孫であるお姉様のために、そこまでするなんて……。
「いい方なのね」
「姫様?」
「だって、それくらいの演出ができるのなら、お父様とお兄様を欺いて、お姉様の結婚相手を見つけることくらいできるでしょう? それこそ、トリヴェル侯爵家に有利なお相手を見繕うことだって出来るわ」
「そう、ですね」
「でもしなかった、ということは、お姉様のことも、側室様のことも大事に想っていらっしゃるからだわ」
うんうん。結婚から始まるロマンスもあるからね。
「おそらくそれは違うと思います」
「カイル? う~ん。そうね、ミサとは違った視点からの意見も聞いてみたいわ」
「ありがとうございます。これは、少しでもクラリーチェ殿下の結婚をよく見せようと、ご側室様の実家であるトリヴェル侯爵家が仕掛けた、一種のパフォーマンスなのです」
「私もその話は聞きました。国内でクラリーチェ殿下の結婚相手を見つけても、身分の低い相手か、容姿が醜いか。さらには生きていけないような土地に追いやれるかもしれない、と」
「だからこの縁談を失敗したくないトリヴェル侯爵様が、王宮の侍従や騎士たちを買収して、クラリーチェ殿下の結婚を良いものにしようと画策しているのです」
まぁ! トリヴェル侯爵という方が、どういった方なのかは分からないけれど、孫であるお姉様のために、そこまでするなんて……。
「いい方なのね」
「姫様?」
「だって、それくらいの演出ができるのなら、お父様とお兄様を欺いて、お姉様の結婚相手を見つけることくらいできるでしょう? それこそ、トリヴェル侯爵家に有利なお相手を見繕うことだって出来るわ」
「そう、ですね」
「でもしなかった、ということは、お姉様のことも、側室様のことも大事に想っていらっしゃるからだわ」