転生王女の私はタロットで生き延びます~護衛騎士様が過保護すぎて困ります~
「そのような理由があるからなのか、早急に話を進めておられました。お陰で陛下とユーリウス殿下を、無理に遠ざける必要もなく、こちらとしては有り難いお話でした」
「ミサ。そのような考えをしてはダメよ。確かにミサの負担が減るのは嬉しいことだけど、お姉様をダシにするのは、一番よくないことだわ」
「そうでしょうか」
いつもなら、「そうですね」とか「気をつけます」とか言ってくれるミサが、疑問を口にした。
「実は今、この王宮で結婚するカップルが増えているんです」
「え?」
「覚えていませんか? 姫様に初めて占っていただいた日のことを」
「確か、友達が結婚するから、故郷に帰るんだったっけ?」
だから寂しい、というミサを元気づけたくて、占ったのだ。
「……故郷に、とは言っていませんが、ニュアンスとしては一緒です。彼女もまたその流行りに感化された一人ですから」
「お姉様の結婚に影響を受けるなんて……一体、何が起こっているの?」
前世でも、友人の結婚式に出席した人同士が、お付き合いから結婚にまで至る、というケースは聞いたことがあった。また、今のようにロイヤルウェディングにあやかって、一種の結婚ブームを巻き起こすケースがあることも知っている。
でもそれは、周りが羨むような、素敵な二人と恋愛事情が背景にあるからだ。
「ミサ。そのような考えをしてはダメよ。確かにミサの負担が減るのは嬉しいことだけど、お姉様をダシにするのは、一番よくないことだわ」
「そうでしょうか」
いつもなら、「そうですね」とか「気をつけます」とか言ってくれるミサが、疑問を口にした。
「実は今、この王宮で結婚するカップルが増えているんです」
「え?」
「覚えていませんか? 姫様に初めて占っていただいた日のことを」
「確か、友達が結婚するから、故郷に帰るんだったっけ?」
だから寂しい、というミサを元気づけたくて、占ったのだ。
「……故郷に、とは言っていませんが、ニュアンスとしては一緒です。彼女もまたその流行りに感化された一人ですから」
「お姉様の結婚に影響を受けるなんて……一体、何が起こっているの?」
前世でも、友人の結婚式に出席した人同士が、お付き合いから結婚にまで至る、というケースは聞いたことがあった。また、今のようにロイヤルウェディングにあやかって、一種の結婚ブームを巻き起こすケースがあることも知っている。
でもそれは、周りが羨むような、素敵な二人と恋愛事情が背景にあるからだ。