不幸を呼ぶ男 Case.1
数年後
滝沢はグングンと身長が伸びた
骨格筋肉体付きも以前とは比べ物にならないくらいの大きさになっていた
この頃はイヴァンよりも身長も高くなり
全ての実力も軍のトップクラスだった
そして
滝沢「俺が大尉になった年の年末…」
滝沢「クリスマス」
イヴァン「よう!タキ!」
滝沢「ん?どうした?イヴァン?」
滝沢「そんなにテンション上げて」
イヴァン「お前にプレゼントだ!」
満面の笑みで両手に抱えた箱を差し出した
滝沢「どうした?急に」
イヴァン「前に決めてたじゃないか」
イヴァン「お前の誕生日!」
滝沢「俺に誕生日がないからクリスマスを俺の誕生日にしようってやつか」
イヴァン「だからプレゼント」
そこではじめて憧れのS&W M500と出逢えた…
ズッシリと重い
他の銃とは比べ物にならないこの感触…
俺は元々特殊な兵士で軍事施設から出れるのは
施設の移動や演習場に行くとき以外外には出れない事になっている
イヴァン「タキもここから出れたらうちのパーティーに誘うんだがな!」
滝沢「………」
イヴァン「いつかさ…」
滝沢はイヴァンを見た
イヴァン「タキ…お前はここから出るべきだ…」
滝沢「何を言っている?イヴァン」
イヴァン「お前は外の世界に行ってみたいと思わないのか?」
滝沢「……」
イヴァン「こんなの間違ってる…」
イヴァン「みんな家族が居たり彼女がいたり…大事な人の為に軍人として頑張れる」
イヴァン「でもタキには…」
滝沢はその先を言わさないように手で遮る
滝沢「俺にも出来たじゃねぇか」
滝沢「彼女が」
滝沢はイヴァンにM500を見せつけた
イヴァン「ははははは!」
イヴァン「そうだな」
イヴァン「なら恋のキューピットは俺だ」
2人で笑った