愛を知った日
帰り際、俺は奏のそばへ行き
「体調どうだ?疲れただろ?」
「ちょっと疲れたけど大丈夫だよ。」
「つらかったらすぐ言うんだぞ。」
「ありがとう。」
「鳳蝶様、奏さん次はプリクラ撮りに行きましょう。」
「プリクラ!久しぶりです。」
ウキウキしている奏を見たら断れなかった。そもそも全員入れるのか不安になりながらゲームセンターに併設されているプリクラブースに入った。メンバー達はキャッキャしながら設定を選び俺達を中心にしながら取り囲んだ。俺は言われるままにポーズを取り、メンバーがデコレーションをするのを後ろから眺めていた。全てが終わるとプリクラは何枚もあるわけではないので争奪戦が始まった。会長が現物をもらえる人をじゃんけんで決め他の人はスマホにも転送できるような結局同じことじゃないかと言ったら現物と画像の違いを力説された。その後もゲームセンターで遊び気づいたら昼過ぎだった。カラオケで軽食を食べたがまだ話したいというメンバーのためにファミレスで喋って日が沈み始めた頃、解散となった。
「今日はありがとうございました。とっても楽しかったです。」
「推しの写真いっぱい撮れて大満足です。」
「こちらこそありがとな。」
「ありがとうございました。」
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