愛を知った日
頼んだものが全部揃ってから
「でもさ〜なんであそこにいたんだろうね」
と伊月が言った。
「分からない…」
「奏ちゃんに限って浮気はないと思うけど…咲間さんって意外とかっこいいしモテるって言ってたじゃん。なにが起こるかは分からないよね?」
「脅すな」
「まぁ本人に聞いてみたら?こういうことは早く解決して方がいいよ」
「どうやって?」
「う〜ん。鳳蝶は遠回しなの苦手だから直球で今見たこと言えばいいんじゃない?」
「え〜…」
「なにか事情があったのかもしれないし」
「事情って?」
「だからそれを知るために聞くの!」
「とりあえず食べる」
そう言って甘いものを食べ始めた。伊月とは駅で別れた。
「頑張れ!」
そうエールをもらい、電車に乗る。いつもよりゆっくり歩きながらさっきのことをぐるぐる考える。正直、直接聞くのは怖い。でも蘭の件で直接聞くことの大切さが分かった。葛藤しながらも奏に連絡する。ただ俺にも心の準備が必要だったので夕食を食べてからと指定した。俺が公園に着いた時にはすでに奏がいた。この寒い時期に待たせてしまって申し訳ないと行くと
「大丈夫だよ。そんなに待ってない。夜の公園ってこんな感じなんだって眺めてた。この時間なかなか出かけないから新鮮で」
そう笑顔で返してくれた。
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