愛を知った日
夜なだけあって指定した公園には俺達以外、人がいなかった。寒いので温かい飲み物くらい買っていけば良かったと後悔した。
「それでどうしたの?」
「遠回しは苦手だから単刀直入に聞くな。俺、見ちゃったんだ。奏が楽くん?とかいう男と一緒にいるとこ」
そう聞くと奏は驚いていた。
「えっ?」
その様子を見て気持ちが溢れてしまった。
「俺といる時より楽しそうだった。笑ってた」
「いつ見たの?」
「そんなの関係ねぇよ。俺には言うくせに自分はいいんだな」
「そんなことない!」
「奏に言われて俺も反省したよ。でもすぐにそういう奏を見たら嫉妬でおかしくなりそうだった。あいつがいるからあんなこと言ったのか?」
「あんなこと?」
「俺の女関係がどうとか言って実はあいつがいるからそう言ったのか?」
「違うよ!私だって反省したんだよ。だから楽くんに手伝ってもらって誕生日も兼ねてプレゼント用意したのに…最近こんなことばっかり。私達もうダメなのかな」
その言葉で息が止まる。別れるってことか?そんなの絶対に嫌だ。
「俺は絶対別れないからな」
自分が思っていたよりも低い声が出て自分でも驚いた。そして強引にキスをする。この時の俺は理性なんて吹っ飛んでいたと思う。
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