愛を知った日
私は文化祭で見た鋭い視線を思い出した。　
「ファンクラブに入ってない子達は好き勝手やってくるかもしれないね。ファンクラブの子達は情報すぐ分かるけど。」
「もし俺達と関わることで嫌がらせとか何かあっても守るから安心して。」
「なんかすごいね…」
明美ちゃんは明らかに引いていた。私も少し引いてしまった。
「あっごめんごめん。引いてるよね。いや、普通引くよ。」
「もし負担なら俺達とはもう関わらなくてもいい。」
「えっ？ちょっと鳳蝶？」
「だってなにされるか分からない以上、常に危害が加わる可能性があるならその元凶の人間とは関わらない方がいい。」
「守るって言っても守れるか分からない。」
「だけど…」
「そんなことしません！」
予想以上に大きな声が出てしまい周りにいたお客さんもこちらを向いた。
「ちょっと奏？」
「関わらない方がいい？バカにしないでください。自分の身は自分で守りますしもしあなた達のことが少しでも嫌だって思うならとっくに離れてます。」
「そうだよ。」
「なんか…ありがとう。」
「本当にそれでいいのか？」
「はい。もちろんです。」
「うん。」
「じゃあこれからもよろしくね。」
そこで頼んでいた料理が一斉に来た。

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