愛を知った日
「じゃあ家は?」
「誰の?」
「俺は無理だ。」
「僕の家は親、仕事でいない。それでもいいなら。」
「私は家族に聞いてみるけどだめかも。」
「私も家族に聞いてみるけど大丈夫だと思う。」
「じゃあそれぞれ聞いてみるってことで。でもこの中で一番可能性高いの奏んちだね。」
「えー奏ちゃんち楽しみだなぁ。」
「普通の家ですよ。」
「また碧に会えるね。」
「そうだな。」
「ちょっとまだ決まったわけじゃないから。」
「もしダメだったら僕んちでやろ。」
「いいね。」
「あっ今日はみんなにプレゼント持ってきたんだ。」
明美ちゃんが言った。
「なに?」
「じゃ〜ん!映画のチケット。みんなで行かない?」
「あっこれ話題のやつじゃん。」
「そうなのか?どうやって?」
「友達からもらって。」
「今から行くの?」
「うん。みんな時間大丈夫?」
「大丈夫だ。」
「大丈夫だけど。席取れるの?」
「大丈夫じゃない?行ってみようよ。」
「ちょっと不安だけどいいよ。観てみたかったから。」
「俺達はついて行くから。」
「よし!じゃあ行ってみよう〜」
定食屋の会計をして私達は近くの映画館に向かった。
「ありがとう。また来てね。」
「サービスもありがとうございました。」
「美味しかったです。」
「おばちゃんありがとな。」
「ごちそうさま。」
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