俺の痛みに金を払え
血塗れの恐怖
担任を踏まえて食事会が始まった
担任は人柄がよく
某漫画のひろしにそっくりだ

会場に着くや否や号泣モードだ

担任:6年1組12人最高の生徒だよ
泣く声

俺:先生泣きすぎやろ

直樹:毎年いいよんやねんな?

会場は笑いに包まれた

先生、親に囲まれながら
みんなでご飯をたべ
俺たちの会話は
部活の事だった。

人数が少なく
帰宅部がなく強制的に
テニスか卓球に入部が決まっており

さとし、こうへいを
のぞいた
俺、直樹、たかひろ、しょうご、しんご、たくや、ひろこ、ちか、恵は
テニス部だ。

さとしとこうへいだけが卓球部だ。
あやは身体が弱く左手が麻痺してるから
特別だった。

食事会も終わり
春休みにはいり
親父も帰ってきた。

母親だけが仕事に行き
親父は酒を飲む生活だった。

夫婦喧嘩も多くなり
姉も家に帰ってこず
俺も夫婦喧嘩に嫌気がさし
近くの川へ時間潰しに行く事が多くなった。

夜の外は
街灯もなく、鹿や猪、狸などが
山の下までおりてくるような村なので
恐る恐る川へ行き
川のせせらぎが唯一の癒しとなっていた。

春休みはすることがなく
家でぼーとする事が多く
ある日姉が家に帰ってきて
足に怪我をしていた。

酒に酔っ払った親父は消毒しろと
しつこく
姉はそれを嫌がりトイレに篭った。

俺は消毒くらいすれば良いと内心おもっていたが口には出さずTVを見ていた。

親父は酔っ払ったら
アル中並みに訳がわからなくなる。

泣く姉に対して
親父はトイレのドアをどんどん叩き
はよ消毒しろと叫び散らかす。

母親も姉を宥めながら
消毒しなさいと言っていた。

ドンドン
急にガラスが割れる音がした。
パリーん

必死に親父の名前を母親が呼び
姉は泣き叫び外に出ていった

俺は慌ててトイレに行くと
腕から血が吹き出る親父の姿だ

血の量はすごく
床一面や壁などに親父の血は噴射していた。
映画で見る様な血の噴き方だった。

母親は泣きながら響めき

俺:はよ救急車呼べ

母親にいった

どんどん親父の血で家中が血だらけになり
慌ててじーちゃんも家に来た。

狼狽える母親

救急車がきて親父は病院へ運ばれ

俺は親父の血を泣きながら拭いた。
足は震え何度も何度も拭いた。
母親も泣きながら家に戻り血を拭いた。

その日は経験したことのない
恐怖感と大量の血を見て
心にショックをうけた。

その後の事は覚えていない。
だけど、俺はその日以来
じーちゃんの家で寝泊まりする様になった。

親父は腕の神経をまでガラスがめり込み
神経が切れていたのだ。
右腕は後遺症で麻痺した。
一度だけお見舞いに行った事あるが
心底怖かったのを覚えている。

恐怖より不安の怖いに近い。
この体験が俺の
初めてのptsdとトラウマになった。

春休みも終わり
入学式前日
俺は髪を金髪にした。
金髪にした理由は
自分だけ感情を押し殺して生きるのにつかれたからだ。

じーちゃんにずっと
お前はいい子でおれよ
母親に親父みたいになるなよと
いい続けられ
姉の喧嘩の後処理で母親を支えて
自分はいい子でいなきゃいけないと
常に自分に言い聞かせてきた。

家庭内暴力
夫婦喧嘩の仲裁に俺は
家族で住む家なのに
居場所わなく
常に誰かに気を使い
顔色を伺って生活してきたからだ。

金髪にすると
母親とじーちゃんは血相をかえて怒った。
俺はその日初めて
うるせぇと反抗した。

入学当日
金髪で行き
としにあった

とし:お金髪にしたん
気合いはいっとんな

としも茶髪だった

俺は教育委員会の孫
一目おかれていたから
いわば特別枠で金髪のまま中学へ通えた。

じーちゃんの肩身は狭かったと思う。

中学入学直ぐに
あさこから手紙が届いたのだ。
内容は
久しぶり声聞きたいから
電話してだった。

俺は懐かしさと共に直ぐ電話をかけた。
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