俺の痛みに金を払え
初カノ
学校へ行くなり俺は校長室へ行った。

コンコン
失礼します。

校長:お、狂くん
どうしたんだね?

俺:cdありがとうございました。
初めて洋楽のバンドを聴きました。

校長:かっこよかっただろ?
先生の青春はビートルズだったんだよ
狂くんみたいにギターを弾き
バンドをやり出して、音楽にのめり込んだんだよ。

俺:先生がですか?
今はまだ音楽はすきですか?

校長:私も昔はヤンチャだったんだよ
南部さんも昔はヤンチャで私は南部さんに憧れて背中を追っかけたもんだよ。

俺:あの堅っ苦しいじーちゃんがですか?

と一時間くらい話し込み
俺が、知らないじーちゃんの過去も聞けた。

昼休みになり俺は給食を食べる為
教室へ戻ろうとした時
校長に渡した。

俺:これ
給食費の9千円です。

校長:このお金はどうしたんだい?

俺:新聞配達の集金しながら
作ったお金です。

校長:狂くんこのお金はもらえない。
南部さんから、もう給食費はもらってるのだよ。

俺:じゃあそのお金はじーちゃんに返してあげて下さい。
俺迷惑かけたくないので。

校長:狂くんの意思はわかった。
先生が責任持って南部さんに話してちゃんと渡すよ。
しかし、夜ご飯等はちゃんと食べてるのかね?

俺:よろしくお願いします。
夜はたまにじーちゃん家行ったり
新聞配達のおばちゃんとかにもらって
ちゃんと食べてますので心配しないでください。

校長:もし、困ったとき遠慮なく先生に話してくれ。
私も狂くんを助けたいし
できる事は協力するから。

俺:ありがとうございます。

と話をし校長室を後にした。
教室に戻り
みんなでご飯を食べて
談笑し休み時間になり、
としに呼ばれた。

とし:お〜い狂

俺:ん?

とし:直子ちゃんがピアノ聴きたい言ってるから音楽室行ってみ?

俺:わかった!

音楽室へ行くと
ピアノの前に直子ちゃんが1人座っていた。

直子:ごめんねー
急に呼び出して

俺:いいよ
やる事なかったし笑

直子:前言ってたピアノ聴いてみたいな

俺:あ、いいよ
楽譜なんか持ってきた?

直子:これなんだけど弾けそう?

俺は一時楽譜に目を通した。

自然と指が鍵盤にいき
初めて弾く曲なのに
体が自然と動き曲を奏でた。

直子:。。。。

俺:どーだった?

直子:。。。すごい

直子の表情は感激していた。

タイミングよく昼休みは終わり

直子:とりあえず、今日学校終わったらまたみんなで遊ぼう

俺:うん、わかった。

足早に直子は音楽室を後にした。

俺は一時、音楽室でぼーとし
気づいたら寝てしまった。

放課後、としに起こされ

とし:おい、起きて
直子ちゃんが体育倉庫にきてだってよ

俺:ん?体育倉庫?
わかった
行ってみる。

と、体育倉庫にいった。
直子は待っていた。

俺:どしたの?
体育倉庫なんか

直子:ん。ごめんね。
実は、、、

俺:ん?

直子:今日ピアノを聴いて物凄く感動したの。
ピアノを弾いてる狂くん見て
普段の狂くんより悲しそうだった。
だから、私
狂くんのそばにいたくて。。

俺:どーゆーこと?
俺は俺だよ笑
付き合うってこと?

直子:狂くんが嫌じゃなければ付き合いたい。

俺:いいよ

と、即答した。
付き合う意味など考えず
俺は寂しさを埋めようと軽い気持ちであった。
この日を境に
直子は俺の初めてのちゃんとした彼女になったのだ。
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