拝啓、元婚約者様 捨てた私のことはお構いなく
「迷惑をかけて、ごめんなさい」
「ああ。きみがいなくなって、既に長距離馬車で移動したあとだと知ったときは、本当に肝が冷えた」
「……本当にごめんなさい」
この件に関しては、完全にフィーヌに非があると思った。
ホークによると、フィーヌがいなくなったあと、彼は屋敷の周りはもちろんのこと、長距離馬車の行き先をひとつひとつ訪問してはフィーヌらしき女性がいないか聞き込みを行って探し回っていたらしい。
とんでもない迷惑をかけたことは確かで、フィーヌはしゅんとして俯く。
「閣下に直接言われるのが怖かったんです。俺が愛しているのはシェリーだけで、お前は仮初の妻だって。わたくしからそうあるようお願いしたのに、おかしいですね」
フィーヌは自嘲気味に笑う。
ホークに対して仮面夫婦であることを要求したのはフィーヌのほうだ。そのほうが、いつか彼と離縁して自由に暮らすことになった際にいいと思ったから。
「ああ。きみがいなくなって、既に長距離馬車で移動したあとだと知ったときは、本当に肝が冷えた」
「……本当にごめんなさい」
この件に関しては、完全にフィーヌに非があると思った。
ホークによると、フィーヌがいなくなったあと、彼は屋敷の周りはもちろんのこと、長距離馬車の行き先をひとつひとつ訪問してはフィーヌらしき女性がいないか聞き込みを行って探し回っていたらしい。
とんでもない迷惑をかけたことは確かで、フィーヌはしゅんとして俯く。
「閣下に直接言われるのが怖かったんです。俺が愛しているのはシェリーだけで、お前は仮初の妻だって。わたくしからそうあるようお願いしたのに、おかしいですね」
フィーヌは自嘲気味に笑う。
ホークに対して仮面夫婦であることを要求したのはフィーヌのほうだ。そのほうが、いつか彼と離縁して自由に暮らすことになった際にいいと思ったから。