拝啓、元婚約者様 捨てた私のことはお構いなく
フィーヌはハッとしてホークを見返す。
ホークが魔眼の神恵を持っていることは、本当の夫婦になった頃に彼から聞いた。きっと、彼にはレイナの悪意が見えているのだろう。
(何か仕掛けてくるってことね)
フィーヌは了承の意を込めて、小さく頷いた。
レイナに案内されたのは、彼女の私室だった。広々とした豪奢な部屋は、ダイナー公爵家の女主人が使う部屋だ。
「久しぶりに訪問した、ダイナー公爵家はどう? 懐かしいんじゃない?」
「そうでもないわ」
「……っあ、ごめんなさい。お姉様はこの部屋に入ったことがないはずなんだから、懐かしいわけないわよね」
レイナはフィーヌをちらっと見つめ、さも申し訳なさそうな顔をしてみせる。
「お姉様も知っての通り、先代のダイナー公爵が亡くなってバナージ様が当主になられたから、わたくしがここの女主人をしているの。広すぎてただでさえ管理が大変なのに、いろんな家門の方がひっきりなしに訪ねてきて大忙しだわ」
レイナは困ったように眉尻を下げ、ふうっと息を吐く。
ホークが魔眼の神恵を持っていることは、本当の夫婦になった頃に彼から聞いた。きっと、彼にはレイナの悪意が見えているのだろう。
(何か仕掛けてくるってことね)
フィーヌは了承の意を込めて、小さく頷いた。
レイナに案内されたのは、彼女の私室だった。広々とした豪奢な部屋は、ダイナー公爵家の女主人が使う部屋だ。
「久しぶりに訪問した、ダイナー公爵家はどう? 懐かしいんじゃない?」
「そうでもないわ」
「……っあ、ごめんなさい。お姉様はこの部屋に入ったことがないはずなんだから、懐かしいわけないわよね」
レイナはフィーヌをちらっと見つめ、さも申し訳なさそうな顔をしてみせる。
「お姉様も知っての通り、先代のダイナー公爵が亡くなってバナージ様が当主になられたから、わたくしがここの女主人をしているの。広すぎてただでさえ管理が大変なのに、いろんな家門の方がひっきりなしに訪ねてきて大忙しだわ」
レイナは困ったように眉尻を下げ、ふうっと息を吐く。