拝啓、元婚約者様 捨てた私のことはお構いなく
「いいじゃない。わたくしとお姉様の中なんだから」
「そうねえ。じゃあ、絶対に秘密よ?」
フィーヌは散々もったいぶってから、レイナの耳元に口を寄せる。
先ほどまで元気だったレイナはどこか虚ろな目をしており、今にも寝そうだ。
「テーゼよ」
フィーヌは見るべきものが何もない、荒れ地の名を告げた。
◇ ◇ ◇
一方その頃、バナージとホークは応接室に移動して酒を酌み交わしていた。
「それにしても、驚いたよ。ロサイダー領にダイヤモンド鉱山があるとはね」
「ああ。俺も驚いた。人生は何があるかわからないな」
ホークはグラスに注がれた酒を一口だけ飲んだ。
「何も知らないような顔をして、さすがはホーク・ロサイダーだな。学生時代から、隙がない」
「どういう意味だ?」
ホークは怪訝な表情を浮かべ、バナージを見る。バナージは、ふんっと笑った。
「しらばっくれるなよ。お前、フィーヌのことを利用するつもりで求婚したんだろ? ロサイダー領でダイヤモンド鉱山が見つかるなんて、その作戦は大成功だな? まさかあいつの地味な神恵にそんな能力があるとはな」
「そうねえ。じゃあ、絶対に秘密よ?」
フィーヌは散々もったいぶってから、レイナの耳元に口を寄せる。
先ほどまで元気だったレイナはどこか虚ろな目をしており、今にも寝そうだ。
「テーゼよ」
フィーヌは見るべきものが何もない、荒れ地の名を告げた。
◇ ◇ ◇
一方その頃、バナージとホークは応接室に移動して酒を酌み交わしていた。
「それにしても、驚いたよ。ロサイダー領にダイヤモンド鉱山があるとはね」
「ああ。俺も驚いた。人生は何があるかわからないな」
ホークはグラスに注がれた酒を一口だけ飲んだ。
「何も知らないような顔をして、さすがはホーク・ロサイダーだな。学生時代から、隙がない」
「どういう意味だ?」
ホークは怪訝な表情を浮かべ、バナージを見る。バナージは、ふんっと笑った。
「しらばっくれるなよ。お前、フィーヌのことを利用するつもりで求婚したんだろ? ロサイダー領でダイヤモンド鉱山が見つかるなんて、その作戦は大成功だな? まさかあいつの地味な神恵にそんな能力があるとはな」