音のない世界で私の耳になってくれた君は
あぁ…
言っちゃった。
壮良のあんな悲しそうな顔初めて見た。
なんで私は素直になれないの?
勇気を持って言ってくれたのに…
どうしてっ…
やだよ…
嫌われたく…ないよっ…!
私は帰る途中その場にしゃがみ込み泣いた。
大声で…
ここの辺りはあまり人がいないから気にせず泣いた。
耳が聞こえてたら…もっと違かったのかな?
付き合えたのかな?
壮良の声を聞くことができたのにっ…
耳が聞こえる健全者みんな嫌い
音がないこの世界が嫌い
耳が聞こえない私を作った神様のことが嫌い
私を産んだ家族が嫌い
こんな私っ…
大嫌い…だっ…!