音のない世界で私の耳になってくれた君は





あぁ…



言っちゃった。




壮良のあんな悲しそうな顔初めて見た。


なんで私は素直になれないの?








勇気を持って言ってくれたのに…


どうしてっ…




やだよ…






嫌われたく…ないよっ…!








私は帰る途中その場にしゃがみ込み泣いた。



大声で…



ここの辺りはあまり人がいないから気にせず泣いた。






耳が聞こえてたら…もっと違かったのかな?





付き合えたのかな?







壮良の声を聞くことができたのにっ…




耳が聞こえる健全者みんな嫌い


音がないこの世界が嫌い


耳が聞こえない私を作った神様のことが嫌い


私を産んだ家族が嫌い




こんな私っ…







大嫌い…だっ…!






















< 25 / 27 >

この作品をシェア

pagetop