ほしうらない
「籾野さんの話、聞いたらなんか悔しくなって」
窓の外には東京の景色が広がっている。ビル群、人、車、信号と横断歩道、作りかけの建物、アスファルトの照り返し。
死のうと思ったことがある。
死んだ方が楽なんだと信じていたことがある。
「そしたら連れて来てた」
「……なんですか、それ」
「エンカウントして、殴りかかる姿も見てみたかったし」
なんですか、それ。
視界が滲んだ。アイスティーを飲むと、うちの近所の喫茶店と同じ味がした。
「籾野さんは何も悪くないって話」
有明さんと会って間もない頃を思い出す。