ほしうらない

ごゆっくり、と妹さんはみかんゼリーを持って二階の自室へ戻って行った。

「弟さんは?」
「今日バイトだから帰ってこない。いつも朝帰り」
「なるほど」

私はゼリーの蓋を慎重に開けて掬う。口に運ぶと、優しい甘さが広がった。

その隣で有明さんがお茶を淹れてくれた。

職場ではいつも逆だ。

「ありがとうございます」
「どういたしまして」

温かいお茶が胃に滲みる。
その後、お風呂を借りて戻るとリビングの隣の和室に布団が敷かれていた。

帰省していたので、眠る用意は万端だ。

「俺、こっちで寝て良い?」

リビングのソファーを示す有明さん。

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