ほしうらない

私は、結婚挨拶とか色々忙しくて、話す余裕が無かったんじゃないか、と言った。

「この前、その新卒の時の話聞いてずっと考えてたけど。よくそんな返答出来たなって。きっと、その時も、『そっかおめでとう』とか言ったんだろうなって考えたら、こっちが腹立ってきた」

そうか、それで悔しくなったのか。

しかも全部当てられている。

「……殴りたいんですけど、殴れないんです」

ぼつりと呟く。

「殴らない籾野さんが良いよ」

そうだった。
ずっと、有明さんはそう言ってくれていた。

また涙が溢れる。

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