ほしうらない
寧ろ、こちらも忌憚のない意見を言えるので、話すのが楽だ。
「家族仲は悪くないですよ」
「へー、毎年帰ってないよね」
まさかそれに気付かれていたとは思わず、目を瞬く。
「家が嫌というよりは、都内近郊に近付きたくないんです」
「強い霊気でも感じるのか」
「まあそんな感じです」
「どんな?」
笑って誤魔化してみようとしたのに、許されなかった。
「……新卒の頃、私は同じ大学出身の同期と付き合っていたんですけど、その同期は私と仲良くしていた同期と実は何度か寝ていて、冬に妊娠させて、次の年には二人とも辞めました」