婚約破棄されたので辺境で新生活を満喫します。なぜか、元婚約者(王太子殿下)が追いかけてきたのですが?
だからこそ、セドリックもエステルを彼に預けることを反対しなかった。
ヘインズ侯爵にエステルの置かれている立場を相談したとき、しばらく王都から離れたほうがいいと言った。
その際、アドコック領を選んだのはいくつか理由がある。一つは父王が信頼している友人であること。もう一つはアドコック領には優秀な魔導職人がいること。そして、ヘインズ侯爵とギデオンの間に切っても切れぬ関係があること。
はたしてギデオンは気づいただろうか。エステルがヘインズ侯爵の実の娘ではないということに。
家令に案内され、セドリックはギデオンの執務室へと向かった。
――コツ、コツ、コツ、コツ。
控えめにノックをすると、中から入るようにと促された。
「久しぶりだな、ギデオン」
部屋に入るなりセドリックが言えば、彼は目を丸くしてこちらをじっと凝視する。
「……セドリック殿下、でしたか? どうしてそのような格好を?」
挨拶を交わすことすら忘れ、ギデオンはそう尋ねてきた。それも無理はない。
ヘインズ侯爵にエステルの置かれている立場を相談したとき、しばらく王都から離れたほうがいいと言った。
その際、アドコック領を選んだのはいくつか理由がある。一つは父王が信頼している友人であること。もう一つはアドコック領には優秀な魔導職人がいること。そして、ヘインズ侯爵とギデオンの間に切っても切れぬ関係があること。
はたしてギデオンは気づいただろうか。エステルがヘインズ侯爵の実の娘ではないということに。
家令に案内され、セドリックはギデオンの執務室へと向かった。
――コツ、コツ、コツ、コツ。
控えめにノックをすると、中から入るようにと促された。
「久しぶりだな、ギデオン」
部屋に入るなりセドリックが言えば、彼は目を丸くしてこちらをじっと凝視する。
「……セドリック殿下、でしたか? どうしてそのような格好を?」
挨拶を交わすことすら忘れ、ギデオンはそう尋ねてきた。それも無理はない。