婚約破棄されたので辺境で新生活を満喫します。なぜか、元婚約者(王太子殿下)が追いかけてきたのですが?
ハリウスの言葉に見送られ、三人は城塞に向かって馬を走らせた。
「悪いが俺は先に戻るから。セリオ、エステルを頼むぞ」
途中まで一緒に馬を走らせていたというのに、残り半分といった行程で、ギデオンは一人、馬の速度を上げて戻っていった。
「ギデオン様、どうされたのでしょう?」
「急ぎの仕事でも思い出したのではないのか?」
セリオもギデオンが急いで城に戻る理由を知らないようだ。
「ギデオン様もお忙しい方ですもんね。今日は、案内してもらえてよかったです」
「そうだな。エステルも疲れただろう? もっと俺に寄りかかれ」
来るときもそう言われたけれど、エステルとしてはやはりどこから意識してしまう。
「寝相がよければ、そのまま眠っても大丈夫だぞ? 俺がしっかりと押さえているからな」
笑いをにじませてセリオがそう言えば、エステルは「眠くありませんから」と、少しだけ唇を尖らせて答えた。
「ははっ、相変わらずエステルは真面目だな」
「悪いが俺は先に戻るから。セリオ、エステルを頼むぞ」
途中まで一緒に馬を走らせていたというのに、残り半分といった行程で、ギデオンは一人、馬の速度を上げて戻っていった。
「ギデオン様、どうされたのでしょう?」
「急ぎの仕事でも思い出したのではないのか?」
セリオもギデオンが急いで城に戻る理由を知らないようだ。
「ギデオン様もお忙しい方ですもんね。今日は、案内してもらえてよかったです」
「そうだな。エステルも疲れただろう? もっと俺に寄りかかれ」
来るときもそう言われたけれど、エステルとしてはやはりどこから意識してしまう。
「寝相がよければ、そのまま眠っても大丈夫だぞ? 俺がしっかりと押さえているからな」
笑いをにじませてセリオがそう言えば、エステルは「眠くありませんから」と、少しだけ唇を尖らせて答えた。
「ははっ、相変わらずエステルは真面目だな」