婚約破棄されたので辺境で新生活を満喫します。なぜか、元婚約者(王太子殿下)が追いかけてきたのですが?
とんと胸を張ったアビーが心強い。
だが、この食事は安全なのだろうか。エステルが不安げにパンを見つめていると、アビーが察したように口を開いた。
「あの人たちが私たちを殺しても逆に困るだけでしょ? 国内の魔導技師や職人じゃなくて、わざわざ私たちを掴まえてきたのよ? つまり、国内ではそれに対応できる人がいないのよ」
アビーは得意げに微笑んで「やっぱり、私って天才だから」付け加えた。
そしてテーブルの上の丸いパンを手にし、ちぎって口の中に放り込む。
「ま、いたって普通のパンね。欲を言えばジャムが欲しい」
そんな軽口を言いながらパンを頬張るアビーの姿を見たら、エステルの空腹も刺激された。
恐る恐るパンを一つ手にとって、ちぎって食べる。確かにジャムが欲しいところだが、咀嚼するたびに空腹が満たされ、思考が研ぎ澄まされていく。
「アビーさんの言うように、きっとヴァサル国には彼らを満足させる技師らがいないのでしょうね」
「だから、私たちは大事にされるはず。一応、魔導具を作り終えたら帰すとは言っているけれど、それは嘘ね。私たちの技術を搾取し続けるか、反抗的なら殺すと思うのよね」
だが、この食事は安全なのだろうか。エステルが不安げにパンを見つめていると、アビーが察したように口を開いた。
「あの人たちが私たちを殺しても逆に困るだけでしょ? 国内の魔導技師や職人じゃなくて、わざわざ私たちを掴まえてきたのよ? つまり、国内ではそれに対応できる人がいないのよ」
アビーは得意げに微笑んで「やっぱり、私って天才だから」付け加えた。
そしてテーブルの上の丸いパンを手にし、ちぎって口の中に放り込む。
「ま、いたって普通のパンね。欲を言えばジャムが欲しい」
そんな軽口を言いながらパンを頬張るアビーの姿を見たら、エステルの空腹も刺激された。
恐る恐るパンを一つ手にとって、ちぎって食べる。確かにジャムが欲しいところだが、咀嚼するたびに空腹が満たされ、思考が研ぎ澄まされていく。
「アビーさんの言うように、きっとヴァサル国には彼らを満足させる技師らがいないのでしょうね」
「だから、私たちは大事にされるはず。一応、魔導具を作り終えたら帰すとは言っているけれど、それは嘘ね。私たちの技術を搾取し続けるか、反抗的なら殺すと思うのよね」