婚約破棄されたので辺境で新生活を満喫します。なぜか、元婚約者(王太子殿下)が追いかけてきたのですが?
「おはようございます、みてみて、エステルさま」
きゃっきゃっと子ども特有の甲高い声で、エステルを呼ぶ子どもたちの姿は微笑ましい。
「これ、ぼくがつくったんだ。かっこいいでしょ?」
雪の玉が二段重ねられた雪だるま。形は少しいびつだが、木の枝で顔が描かれ、どこか愛らしい。
「エステルさま。こっちは、わたしたちが作ったの。お姫さま」
女の子たちが、小さな雪玉を三段重ねて雪だるまを示す。
「お姫様? じゃ、こちらのかっこいい雪だるまは王子様なのかしら?」
「違うよ、領主さまだよ」
そう言われると、大柄なところ、目の鋭いところなんかはギデオンに似ているような気がする。
「お姫さまはエステルさまね」
「ええ?」
「ねえねえ、エステルさま。領主さまとはいつ結婚するの?」
「え? ちょっと……どうして、そんな話に……?」
きゃっきゃっと子ども特有の甲高い声で、エステルを呼ぶ子どもたちの姿は微笑ましい。
「これ、ぼくがつくったんだ。かっこいいでしょ?」
雪の玉が二段重ねられた雪だるま。形は少しいびつだが、木の枝で顔が描かれ、どこか愛らしい。
「エステルさま。こっちは、わたしたちが作ったの。お姫さま」
女の子たちが、小さな雪玉を三段重ねて雪だるまを示す。
「お姫様? じゃ、こちらのかっこいい雪だるまは王子様なのかしら?」
「違うよ、領主さまだよ」
そう言われると、大柄なところ、目の鋭いところなんかはギデオンに似ているような気がする。
「お姫さまはエステルさまね」
「ええ?」
「ねえねえ、エステルさま。領主さまとはいつ結婚するの?」
「え? ちょっと……どうして、そんな話に……?」