冷酷女王に恋をして
その日の仕事終わり。

黒川先輩は定時から二時間ほど経ったあとに帰る準備を始めた。

今がチャンスだ。

「あ、あの、先輩。」

「何?」

声のトーンが冷酷女王そのものだった。

久々に話しかけてこのトーンで返事をされて、少し身震いしてしまった。

でもここで折れているわけにはいかない。

もし忘年会に行けたらー。

先輩の本音を聞く絶好のチャンスだ。
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