冷酷女王に恋をして
そして、営業部の忘年会が始まった。

「……では皆様、グラスをご準備ください。

来年もいい年となりますように、みなさんの健康と幸福を祈念して、乾杯!」

 乾杯の音頭と共に始まった忘年会は、私にとっては人生初めてで、ワクワクするものであった。

 食事も食べ、余興が始まり場が盛り上がってきた。

しかし、それと反比例するかのように先輩の元気がみるみる無くなってきている。

やっぱり先輩にはこういう雰囲気は合わないのだろうか。

それとも体調悪い……?

しかし、私の周りの人は先輩の様子に誰も気づかない。

先輩が心配になってくる。
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