初恋のやり直し ~過去に私をふった彼からの猛アタック~
「どうした? 楽しくない?」
「いや、楽しい、けれど……」
「あ、あっちにアザラシがいるって書いてある」
行ってみようと手を引かれて、記憶の中にいる蒼士くんよりも大きな手に気付いて、今更ながら驚いてしまった。それと同時に、ドキドキもしてしまう。
――こんなはずではなかったのに。
きっと、彼の中ではいまも可愛い妹のままなのだろう。そうでなければ、こんなふうに私のことを特別扱いしない。
私はアザラシの水槽の前まで向かうと、そっと彼から手を離した。
「アザラシ可愛いね。ぬいぐるみが欲しくなっちゃう」
「…………」
大きな水槽の中を懸命に泳ぐアザラシを見つめる。まだそこまで大きくないのか、ぽてぽてとした丸い体で泳ぐ姿は愛らしかった。
それから私たちは館内を一通り見て回り、お土産屋で兄に追加のプレゼントを買って水族館を後にする。
なんだかこうして隣で歩いていると本当の恋人同士のように思えてしまって、また溜め息が出そうになった。
「……ね。綾音!」
「は、はい!」
隣で大きな声を出されて、びっくりして肩を跳ね上がらせる。
どうやら夕飯をどうするか尋ねられていたようで、私はハッとして腕時計を見た。
「いや、楽しい、けれど……」
「あ、あっちにアザラシがいるって書いてある」
行ってみようと手を引かれて、記憶の中にいる蒼士くんよりも大きな手に気付いて、今更ながら驚いてしまった。それと同時に、ドキドキもしてしまう。
――こんなはずではなかったのに。
きっと、彼の中ではいまも可愛い妹のままなのだろう。そうでなければ、こんなふうに私のことを特別扱いしない。
私はアザラシの水槽の前まで向かうと、そっと彼から手を離した。
「アザラシ可愛いね。ぬいぐるみが欲しくなっちゃう」
「…………」
大きな水槽の中を懸命に泳ぐアザラシを見つめる。まだそこまで大きくないのか、ぽてぽてとした丸い体で泳ぐ姿は愛らしかった。
それから私たちは館内を一通り見て回り、お土産屋で兄に追加のプレゼントを買って水族館を後にする。
なんだかこうして隣で歩いていると本当の恋人同士のように思えてしまって、また溜め息が出そうになった。
「……ね。綾音!」
「は、はい!」
隣で大きな声を出されて、びっくりして肩を跳ね上がらせる。
どうやら夕飯をどうするか尋ねられていたようで、私はハッとして腕時計を見た。