敵国の王に囚われた皇女は、愛に溺れる
第1章 反乱の狼煙
私の名はアレクサンドラ。
ドラッド王国の第一王女にして、皇太子の位を預かる者だ。
王族の血を引く者として、剣も政も身につけることを求められ、幼い頃から鍛えられてきた。
西方には、先々代の王が攻め滅ぼしたリスクム地方がある。
かつて栄えたその地は、今や属州として我が国に組み込まれているが、近年は中央の支配に不満を募らせ、徴税や兵役に反発する声が高まっていた。
その動きをどう制圧し、安定させるか――それが、私に課せられた重要な務めだった。
その日も、訓練場で自らの剣を磨いていた。
戦場に立つ覚悟を形にするように、刃の光を確かめていると、不意に背後から低く落ち着いた声が響いた。
「アレクサンドラ皇女。」
振り返ると、長身の男が影を落としていた。
鋭い灰色の瞳、無駄のない動き。
エドリック――この国の騎士団長にして、私の婚約者。幼い頃から幾度も共に訓練を積み、戦場でも背中を預け合える唯一の存在だ。
ドラッド王国の第一王女にして、皇太子の位を預かる者だ。
王族の血を引く者として、剣も政も身につけることを求められ、幼い頃から鍛えられてきた。
西方には、先々代の王が攻め滅ぼしたリスクム地方がある。
かつて栄えたその地は、今や属州として我が国に組み込まれているが、近年は中央の支配に不満を募らせ、徴税や兵役に反発する声が高まっていた。
その動きをどう制圧し、安定させるか――それが、私に課せられた重要な務めだった。
その日も、訓練場で自らの剣を磨いていた。
戦場に立つ覚悟を形にするように、刃の光を確かめていると、不意に背後から低く落ち着いた声が響いた。
「アレクサンドラ皇女。」
振り返ると、長身の男が影を落としていた。
鋭い灰色の瞳、無駄のない動き。
エドリック――この国の騎士団長にして、私の婚約者。幼い頃から幾度も共に訓練を積み、戦場でも背中を預け合える唯一の存在だ。
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