初夜に暗殺された王女は魔獣の国で再起する~魔獣の国の王の求愛がとまりません
視界がぐわんぐわんと周りまるで体が上下左右高速回転しているような気持ち悪さがシェリアを襲う。

そして気が付くとナダル宮殿の上空に浮かんでいた。

「ええっ?!」

思わず声が出る。

「魔術師?」

「ああ。そんなところだ」

暗くてよく見えないが涼しげな顔をしているに違いない。
移動魔術を扱うなんてかなり上級魔術師だ。

しかも下に見える宮殿のシェリアがいた場所から火が上がっている。
燃やしてしまって、三人が誰なのかわからないようにするためだろう。
火も操れるのか。

これでシェリアは死んだことになるだろう。

「問題なさそうだ。とりあえず俺と行くか?」

こんな空中でそれ以外に選択肢はないのに聞くのか?と思いながら、首を縦に振る。

「俺につかまっておけ。今度こそ吐くことになるからな」

そう言うと、またぐわんと強烈な歪みが生じ、シェリアは何が何だかわからなくなった。
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