初夜に暗殺された王女は魔獣の国で再起する~魔獣の国の王の求愛がとまりません
「俺は、俺だ。デュランダル・カルヴァイン・キルギアという一人の人間だ。キルギアを愛し、そして一人の女性を助けたかったただの男だよ」

「陛下?」

シェリアが不思議そうな顔をする。
今しかないと思った。

「シェリア。好きだ」

シェリアは少しだけ目を大きく見開いた。

「愛している。君を」

「陛下……」

シェリアはまっすぐにデュランダルを見ていた。

そして少しして視線をそらせた。


「わたしなど取るに足りない人間です。陛下にはもっと相応しい方が……」

「何を言っている。君は自分の価値を過小評価しすぎだ。君がいなければこの国はもうすでに回らなくなっている。取るに足りないなどと誰も言わないぞ」

「…………」

シェリアは無言で目を逸らしていた。
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