初夜に暗殺された王女は魔獣の国で再起する~魔獣の国の王の求愛がとまりません
ああ。なんか感情がぐちゃぐちゃだ。
ダニエルへの憎しみと、そして陛下とそのデボラという女性への嫉妬で…
ああ、わたしは陛下のことが……好きだったのだ。
こんなにも。
デボラという女性にこんなに嫉妬するほどに。

「いや、好きだったのは認める」

はっきり言われるとぐさっとまた胸に突き刺さる。
だが、はっきり言われたほうがいい。

「だが、それは少年のころのことだ。兄の結婚相手としてデボラ妃が来た時には少し泣いたがな……」

もしかしたら陛下が表情を隠していたのはそのせいなのかもしれないと思った。
兄の結婚相手を好きだとお兄様にばれないように必死で隠したのではないだろうか?

陛下はお兄様が大好きだったから……

「今デボラ妃は一体何を求めておられるのです? 陛下に」

今回の件は一家全滅にすると陛下は言っておられる。ならばデボラ妃も同じはず。
そんなデボラ妃が今更何を言ってきたのだろう?

「ロレッタに会わせろと」

ぐっと唇をかみしめている。
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