初夜に暗殺された王女は魔獣の国で再起する~魔獣の国の王の求愛がとまりません
その次の日、シェリアが書類整理をしているとラインハルトが話しかけてきた。

「舞踏会のお話、陛下はされましたか?」

「え?」

顔を上げると、執務室には二人だけだった。

「舞踏会?」

「やはり、緊張して話すどころではないのか? いや、あのですね。我が国では夏に大規模な舞踏会があるのですよ。それにディアン様をお誘いするとおっしゃっているのですが、なかなかできないでいらっしゃる」

「まぁ」

それであんなに昨日は……

好きだと言った時はあんなに積極的だったのに、いざ胸に飛び込んだらこんなになるのね。陛下っておもしろい。

「くすっ」とシェリアは心の中で笑った。

「閣下。ありがとうございます。陛下にうまく話してみますわ」

「はい。すみません。わが主君ながらあまりの奥手ぶりに……謝るしかありません」

「いいえ。とても陛下らしいですもの。いいじゃありませんか」

その日の夜、シェリアはデュランダルの部屋に押し掛けることにした。
< 212 / 283 >

この作品をシェア

pagetop