初夜に暗殺された王女は魔獣の国で再起する~魔獣の国の王の求愛がとまりません


メルディスの顔をみればマルコー領の首尾はうまくいったことはわかった。

「順調なんだな」

「はい」

落ち着いて答える。

「マルコー国の元首だったヤリスが小麦の生産再開に関して大喜びで、領主となった今、ようやく小麦の生産ができるとやる気満々です。ただ……」


ただ?
何やら不穏な顔になる。

「何か気になることでも?」

「ヤリスの部下として働いていた男がいまして」

言いにくそうに少し視線をそらせた。

「どうやらオルベリアから亡命してきたようなんです」

「亡命? ということは貴族か?」

「はい」

オルベリアは平民は他国への移動を禁じていない。とすれば、オルベリアでの地位があやうくなった貴族としか考えられない。

「リーグと名乗っております」

「なんだと?」

「ダニエル・リーグと」

声がでなくなってしまった。
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