初夜に暗殺された王女は魔獣の国で再起する~魔獣の国の王の求愛がとまりません
「寒いだろう。これを」

キルギアに入国してしばらくして馬車を乗り換えたが、その馬車は王家のものらしくしっかりとした造りになっており、中は魔道具によって暖房設備も整えられている。

それでも出国したときのワンピースのままだったので今デュランダルが渡してくれたひざ掛けは大いにうれしい。

「ありがとうございます。ここまで寒いのは経験がなくて」

「だろうな。オルベリアは温暖地帯だからな。言っておくが、ここに住むつもりならもっと寒いということを覚悟しておけ。今はまだ秋だ。真冬になると湖の魚が凍る」

シェリアは驚いて大きく目を見開いた。

それを見てデュランダルがクスクスと笑っている。

え?
笑った?

初めて見たかも。

シェリアのほうが驚いてしまって、固まって見入ってしまった。

笑うと…なんか…かわいい気がする。

普段無表情だからだろうか。

いや、ちょっとやばい。
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