初夜に暗殺された王女は魔獣の国で再起する~魔獣の国の王の求愛がとまりません
「ああ。君は紛れもなくキルギアの人間だ。それを忘れるな」

「はい」

向こうのほうで遊んでいた二人の声が近づいてくる。
シェリアは慌てて袖口で涙を拭いた。

「陛下。ごきげんよう」

教えた通りのレディのお辞儀をした。完璧だ。
続いてウナも礼を取る。

「ロレッタ。なかなか素晴らしい淑女に見えるぞ」

「ほんとですか?」

パッと顔を輝かせる。

「ああ。ウナ嬢。王女と仲良くしてくれてありがとう。また来てやってくれ」

「はい。また伺います」

礼儀正しく丁寧に礼をする。

「ねえ。ディアン。見てちょうだい!冠よ。すごいでしょう?」

シロツメクサの王冠だ。

ロレッタはシェリアの頭にそれを被せてくれた。
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