仏の顔も三度までですわ!愛人と夫のツケ、すべて返していただきます
「お腹の中で大切に育てた赤ちゃんです。シェリーナ様はしばらく一緒にいたいのでは…」

「心配はいらない。
そもそも、君が自分で育てたいと主張してミラーネを引き取ったのだから、リフィールも育てなければ矛盾が生まれるだろう」

なんだその言い方。
『主張して引き取ったことにしている』の間違いでしょ。

「シェリーナ様は納得されているのでしょうか?」

「もちろんだ。私がシェリーナの意見を無視して行動するはずがない」

はいはい。そーでした。

「他になにかあるか」

「ミラーネにはいつ会えますか?」

ミラーネの様子はほぼ毎日連絡を受けている。
実はユミナにミラーネの世話役を頼んでいたんだ。ユミナが一緒なら私もミラーネも心強いと思って。
ユミナはとてもマメにミラーネの様子を報告してくれる。
あと2ヶ月で2歳になるミラーネは、ますます活発になり、どんどんおしゃべりが上達しているらしい。
早く会いたい!

「そうだな…。ミラーネは良くしゃべるようになったと聞いている。別邸に入れるのはリスクが高いだろう。
リフィールの披露パーティーでは会えるから、それまで我慢したまえ」

そうなんだ…がっかり。

「承知しました」

力なく頷いた。1ヶ月が長いなぁ…。

「では、リフィールを連れて行きたまえ」

「え!はい…でも、さすがに新生児の育児は経験がないのですが…」

生後3日の赤ちゃんをいきなりお世話するのは、さすがに不安だよ…。

「そのために侍女を用意した。しばらくは彼女にいろいろ教えてもらうといい」

「ソフィ・エンバルと申します。よろしくお願いいたします」

今まで静かに控えていた侍女が丁寧に挨拶してくれた。
生まれて間もない赤ちゃんの育児、正直自信ないけどやるしかない。

「よろしく。ソフィ」

その日から、怒涛の新生児育児が始まった。
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