星を救いたいわたしと、かりそめのあなたたち
*
スイーツショップで、サイカくんと友達になった後。
「家出?」
「……うん。お母さんとケンカしちゃって……」
わたしが事情を話すと、千彰くんのお母さんは困ったように頬に手を当てる。
「……そうなのね。でも、お母さんに連絡した方がいいと思う。すごく心配しているだろうし」
心配……?
本当に心配しているのかな?
わたしが下ばかり見ていたからか、千彰くんのお母さんはためらいがちに提案してくれた。
「日和ちゃんがしづらいのなら、私から連絡してもいい?」
「それは――」
わたしの声の変化を察したみたい。
千彰くんのお母さんはゆっくりとうつむいた。
「日和ちゃんは、家に帰りたくないのね」
「……はい」
わたしは正直な気持ちを口にする。
本来ならこの後、「絶対に家に帰らない!」って、かたくなに拒んだり、すねていたところだったけれど。
千彰くんのお母さんの優しい笑顔に救われた気がする。
じっと見ていると、心が穏やかになったから。
「でも、日和ちゃんがこのまま、ずっといなくなったらね。日和ちゃんのお母さんは毎日、悲しむことになるのよ。毎日、日和ちゃんがいないって泣いてしまうの……」
「お母さんが……」
それって、このままいなくなっちゃったら、お母さんは一生、悲しくてつらい気持ちのままなのかな……。
今日も、明日も、次の日も、その次の日もずっと。
そんなの……。
そんなの……嫌だ……!
心臓をわしづかみにされたような痛みが走る。
スイーツショップで、サイカくんと友達になった後。
「家出?」
「……うん。お母さんとケンカしちゃって……」
わたしが事情を話すと、千彰くんのお母さんは困ったように頬に手を当てる。
「……そうなのね。でも、お母さんに連絡した方がいいと思う。すごく心配しているだろうし」
心配……?
本当に心配しているのかな?
わたしが下ばかり見ていたからか、千彰くんのお母さんはためらいがちに提案してくれた。
「日和ちゃんがしづらいのなら、私から連絡してもいい?」
「それは――」
わたしの声の変化を察したみたい。
千彰くんのお母さんはゆっくりとうつむいた。
「日和ちゃんは、家に帰りたくないのね」
「……はい」
わたしは正直な気持ちを口にする。
本来ならこの後、「絶対に家に帰らない!」って、かたくなに拒んだり、すねていたところだったけれど。
千彰くんのお母さんの優しい笑顔に救われた気がする。
じっと見ていると、心が穏やかになったから。
「でも、日和ちゃんがこのまま、ずっといなくなったらね。日和ちゃんのお母さんは毎日、悲しむことになるのよ。毎日、日和ちゃんがいないって泣いてしまうの……」
「お母さんが……」
それって、このままいなくなっちゃったら、お母さんは一生、悲しくてつらい気持ちのままなのかな……。
今日も、明日も、次の日も、その次の日もずっと。
そんなの……。
そんなの……嫌だ……!
心臓をわしづかみにされたような痛みが走る。