星を救いたいわたしと、かりそめのあなたたち
もしかしたら、わたしは信じたかったのかもしれない。
本当は、『心配』していると。
だから、本心では、お母さんが探しに来てくれるのを待ち焦がれていたんだ。
少し照れくさそうにしていると、お母さんは穏やかな口調で話し始めた。

「日和。あのね、わたしたち、このマンションに引っ越すことになったの」
「ひ、引っ越し?」

予想外な話の転がり方に、間抜けな声がわたしの口から出る。
多大な借金がある眞中家にはとても、こんな高級マンションに住めるお金はない。
少なくとも、昨日までわたしたちが住んでいたのはボロアパートの二階にある部屋だ。
それに……このマンションに泊まれるのは、一日限りのはずだったのにどういうこと?

「実はお父さん、宇宙空港で働かせてもらえることになってね。それにともなって、特別にこのマンションに住めるようになったの」
「それって……これからは、このマンションで暮らせるってこと……!」

破格の待遇に、わたしは目を白黒させる。
まさに特別待遇だ。
もしかしたら、わたしが星おこしのお手伝いをしているから、マンションに住めるようになったのかもしれない。

(……それだけ、星おこしに力を入れているってことなのかも)

悶々(もんもん)とするものの、深くは考えないことにした。
少なくとも今日から、この豪華な部屋が、わたしの部屋になるみたい。
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