星を救いたいわたしと、かりそめのあなたたち
新しい生活は、幸福に満ちた日々になりそう。
わたしはルンルン気分でそう思ったけれど……。

「うわあっ! やっぱり、エレベーター、豪華……」

玄関を出て、てくてくと歩く。
お母さんと一緒に、これから暮らすことになるマンションを探索していると。
――不意に、未知の存在と出くわした。

「スイーツ、最高ー!」
「地球、すばらしい!」

まるでタコのような生き物たちが、ぬるぬるとエレベーターに乗り込んでいたんだ。
目を丸くするわたしに、お母さんは淡々とした口調で言う。

「アリュール星人さん。地球の調査に来た方らしいわよ」

その説明に、わたしは思わず、目をぱちくりさせる。

「アリュール星人さんって、もしかして宇宙人?」
「そうよ。このマンションに住んでいるのは、ほとんど宇宙人さんだから、失礼がないようにね」
「ええっ! ほとんど宇宙人なの……!?」

予想外の展開に、わたしは慌てふためいた。
その事実は、今まで聞いた中では一番、驚いた内容だったからだ。
だって、これから波乱に満ちた毎日が始まることを意味していたから。
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