背筋を伸ばして恋をする。



すると、なぜかそこにはあの人がいた。



「げ」



「げってなんすか、かわいくないすね」



こんなかわいくない声が出てしまうくらいには、正直引いている。



「なんでいるんですか…」



「昨日の様子だと時間ずらされるかな〜と思って早めに来て待ってました。やっぱオレの勘って当たるんだよな〜」



こちらのドン引きを意に介さず、誇らしげにこちらを見ている。



「…はあ」



「ため息ばっかりついてると運気下がりますよ」



だめだ…なんなんだこの人。



何を言っても向こうのペースになってしまう。




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