背筋を伸ばして恋をする。



その翌朝、私はいつもより20分早く駅に行ってみることにした。



すると、ホームのベンチでスマホを見ている桐生くんを見つけた。



やっぱり、と違和感は確信に変わった。



「桐生くん」



「え、あ、早いですね」



「桐生くんこそいつもこんなに早く来てたの?」



「今日はたまたまですよ」



「昨日、雨大丈夫でしたかって聞いてくれたけど、私が家を出る頃には全然晴れてたの」



「え」



「それで、桐生くんは何時に家を出てるんだろうって気になって、早く来てみたの」



「あーそういうことか…」



「ほんとのところ、何時に来てるの?」




< 24 / 26 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop