諦めていた恋の続きを始めます
シャワー浴びたまどかを、無理やり膝に横たえる。
疲れていたのか、すぐに眠ってしまった。
まどかをベッドに寝かせてからも、頭の中では考え続けていた。
兄のこと、周防家のこと、仕事のこと。それにまどかとのことも。
眠れないまま、時間だけが過ぎていく。
まどかが隣の部屋にいるというだけで、安心するようなもどかしいような気持ちになる。
だが、今はそれどころではない。
朝五時を過ぎたので、悠真は父に連絡を入れた。
朝が早い人だから、二回コールしただけでつながった。
『どうした? 早いな』
久しぶりに聞く声だ。もう目覚めているのか、はっきりした口調だ。
面倒だったので、前置きなくストレートに尋ねることにした。
「兄さんの容態は?」
『誰に聞いた?』
悠真にはまだ知られたくなかったようだ。
「誰でもいいだろう」
それだけで沙織からだと察したのか、それ以上は尋ねてこない
数秒は迷ったようだが、病名を知らせてくれた。
『真大に、ガンが見つかった』
「まさか」
『前立腺ガンだ』
医師なのに症状に気がつかなかったのか疑問に感じる。
医者の不養生というが、忙しすぎて自分のことまで気が回らなかったのだろうか。