諦めていた恋の続きを始めます


「無事に終わってよかった」

話を聞き終えた悠真は、ホッとしたようだ。

「でもねえ、すぐに退院したいって言いだしてるのよ」

真大は入院期間を一日でも短くしたいらしい。どうやら栄子は不服そうだ。

「ロボット手術なら出血も少ないから、回復は早いはずだ。術後一週間も経てば退院しても心配ないだろう」

悠真が淡々と説明しても、栄子は納得しない。

「でも、しばらくは安静なんでしょ。看護が必要なら病院にいてくれないと」

本人の気持ちを優先したいが、自宅でどんな世話をしたらいいのか不安なようだ。

まどかも島で同じような術後の患者と家族をケアしてきた経験がある。
手術の内容や年齢によってケースバイケースだが、こまめに生活のサポートをしたり、食事に気を使ったりしなくてはいけない。

「私は看護なんてできないし、沙織さんだってほとんど留守じゃない」

自宅に帰ってこられては困る理由に、息子の妻は頼れないからだとほのめかしている。

「もうしばらく入院していたほうがいいんじゃないかと思うの」

自分にも予定があるし、自宅療養中に何かあってもすぐに対応できないと言い張っている。

「最近の手術では、後遺症のリスクはほとんどありませんから大丈夫ですよ」

思わずまどかは口を挟んでしまった。
看護師としての助言だったが、家族でもないのに余計なことだったかと慌てて口を閉じる。

だが、栄子は逆にうれしそうな顔になった。

「それなら、まどかさんに看護をお願いできないかしら」


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