諦めていた恋の続きを始めます
「ただし、わが家は自己中心的な人間の集まりだから苦労をかけそうだ」
「苦労だなんて思っていませんから」
出来ることがあったら何でも言ってくださいと、悠真に宣言したのはまどかの方だ。
これくらいなら、十分役に立てるはずだ。
「兄はもともと身のまわりのことは自分でしないと気がすまない人だから、手はかからないと思うが」
「リハビリはどうされますか?」
「筋肉の機能回復訓練なら、自宅でもできそうだな」
「自己流になるといけませんから、指導は必要でしょうね」
「周防総合病院のリハビリ科に相談してみるよ」
「お願いします」
後日、看護については細かい点まで確認することにした。
帰りも悠真が車で大石家まで送ってくれると言う。
まどかは緊張の連続で少し疲れていたのか、心地よい音楽が流れる車内でウトウトしてしまったらしい。
気がつくと、大石家の近くに車は止まっていた。
「あ」
「起きたか」
「すみません」
「気持ちよさそうだったから、起こそうかどうしようか迷っていたんだ」