諦めていた恋の続きを始めます
「起こしてくれたらよかったのに」
寝顔を見られたかと思うと、頬が少し熱い気もする。
照れくささを誤魔化したくて、つい甘えた口調になってしまった。
「まどか」
「はい」
しばらく沈黙が続いた。
そういえば周防家を出る時に「話がある」と言われたのを思い出す。
悠真の瞳は、何か言いたげだ。
まどかは悠真の言葉を待っているだけで、胸が高鳴ってきた。
「また、連絡する」
事務的な言葉をだった。
「おやすみなさい」
車から降りようとしたら、悠真の声が聞こえた。
「俺を信じてくれ」
「え?」
空耳だっただろうか。
すぐに車は走り去ってしまった。
「悠真さん」
なんだか切なくなって、名前を呼んでみた。
信じろと言われた気がしたが、それが何に対してなのかはわからない。
周防家か、悠真自身か、それともほかに心配事でもあるのだろうか。
真大が回復するまでと言っても、具体的な日数は未知数だ。
すぐに元気になるかもしれないが、誰にも答えは出せない期間になりそうだ。
まどかは一日でも長く、悠真のそばにいたかった。