諦めていた恋の続きを始めます
「これを」
悠真がスッとまどかの手を取った。
「え?」
「これがないと、様にならないだろう」
それは大きなダイヤの婚約指輪だった。悠真は迷うことなく、まどかの左手薬指にスッとはめてくれる。
「こんな豪華な指輪、私に?」
受け取れないですとつぶやいたら、悠真の顔が近付いてきた。
「君は俺の婚約者だ」
まどかの耳元で、ささやくように告げてくる。
それは偽装のはずではと思ったが、顔が火照って悠真を見られない。
「じ、じゃあ、会場に行きましょうか」
うつむいたまま先に部屋を出ようとしたら、後ろからすっぽりと覆われてしまった。
「あ」
「まどか。俺が本気だと言ったら信じてくれるか」
「え?」
振り向きたいが、がっちりと捉えられていて動けない。
「本気で君と婚約したいと思っている」
悠真の顔は見えないが、冗談を言っているとは思えない真剣な声だ。
「ゆ、悠真さん」
「ずっと前から、君が好きだった」