諦めていた恋の続きを始めます


「よろしくお願いいたします」

そのたびにまどかは頭を下げた。

「大石先生にはお世話になっています」

「そうでしたか。今後とも、どうぞよろしくお願いします」

頼りにしていた琉輝は、急患が入ってパーティーに来られるかどうかわからない。

「今日、沙織先生は?」
「すみません。どうしても断れないお仕事があるそうなんです」

「この前、雑誌に出ていらっしゃいましたよね」
「そうですね。とても好評だと聞いています」

栄子より控えめに振る舞い、真大夫妻を立てなくてはいけない。
まどかはとても神経を使った。

会場の雰囲気は、ふたつに分かれていた。
温かく祝福してくれる人もいたが、うがった見方をしている人もいるようだ。

悠真が学生時代、沙織と付き合っていたことを覚えているかもしれないし、まどかが鷹取和也から婚約破棄されたことを知っている人がいるかもしれない。

「過去にスキャンダルを抱えたふたりならお似合いだ」
「そんな人同士が結婚しても、うまくいくのかしら」

そんな視線にさらされている気がする。

(でも、今日は笑顔でいなくちゃ)

悠真とふたりで周防総合病院を支えていくという姿勢を見せて、周囲の人たちを納得させなくてはいけないのだから。


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