諦めていた恋の続きを始めます
「まどか」
ただ、迷っただけ。好きだからこそ、ひとりで考える時間が欲しかっただけ。
「高校生の頃、あなたにあこがれていたんです。でも恥ずかしくて、断られたらどうしようかと思って言えなかった」
まどかはやっと自分の気持ちを悠真に話した。
告白して断られるより、妹みたいな存在でもいいから、近くにいたいと思ってしまったこと。
沙織さんみたいなきれいな人が恋人なら、なおさら自分なんて選ばれるわけがないと思ったこと。
だから好きだと言ってくれた人と付き合って、裏切られて、ますます自信がなくなってしまった。
「だからあの夜は逃げてしまいました」
そんなまどかの想いを、悠真はわかってくれたようだ。
「まどかにこれまで言えなかったこと、謝らなくてはいけないことがたくさんある」
「え?」
学生時代のうわさを放置していたが、沙織が兄の妻になった以上、身内として対応してきた。
たが沙織の行動は、こちらの想像を超えていた。
悠真が東京から離れても、真大が病気になったことで歯止めがかからなくなってしまった。
「だからまどかの気持ちを利用した。騙すようにして婚約者になってもらったんだ」
傷つけたこと。
不安にさせたこと。
追いつめてしまったことを悠真は後悔していると言う。