諦めていた恋の続きを始めます
どうやらお互いの気持ちはずいぶん長い間すれ違っていたようだ。
「診療船で再会できてよかった」
まどかも同じ気持ちだ。
偶然にも再会できて、楽しい時間を過ごせた。それにたくさん助けてもらったから、役に立てたらと思ったのだ。
「うそでも婚約者になれるならうれしかったんです」
まどかの言葉を聞いて、悠真は苦いものを飲み込んだような顔になった。
「愛していると伝えなくてすまなかった」
「私のことを想ってくれていた?」
「ああ。君と同じだ。ずっと前から愛していた」
それが俺の本心だと、悠真はじっとまどかの瞳を見つめてくる。
「愛している」
悠真の腕に力が入る。
「悠真さんの腕の中は、とっても暖かいわ」
また少し力が込められた気がする。
「君だけを愛している」
「うれしい」
「これから何年かけてでも、証明する」
まどかの額に、軽いキスが落ちてきた。
「何度も何度も、愛していると伝えるよ」
それからそっと、悠真の唇がまどかのそれと重なった。
冬の砂浜には誰もいない。
「東京に帰ったら、覚悟しておいてくれ」
やっと心が通じたふたりのキスは、甘く長く続いた。