諦めていた恋の続きを始めます
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一年後。
まどかは悠真の妻になっていた。
今は周防総合病院の救急科で看護師として働いている。
悠真は、かつて働いていた大学病院に戻った。周防総合病院の次期院長は、まだ誰とも決まっていない。
夫婦で違う職場にいるからすれ違いになることも多々あるが、お互いにフォーローしあって新婚生活を送っている。
ただし、ふたりが暮らしているのは新しく悠真が用意したマンションだ。
あの豪華な周防家の屋敷には、真治と栄子のふたりしか住んでいない。
真大と沙織は、半年前に瀬戸内の島に旅立って行った。
壊れかけていた夫婦がどんな会話をしたのか、誰にもわからない。
まどかも聞いていないが、悠真だけは違ったようだ。
「やり直すって言葉は使いたくない。新しい環境でなら、生き直すことが出来るような気がする」
真大はそう悠真に言ったらしい。
真大の体調はかなり良くなっていて、定期的な診察を続ければいいそうだ。
最初は不便な場所に行きたくないと言って沙織は渋っていたらしいが、真大の説得に折れたようだ。
「生き直す」というのは、簡単なことではないだろう。
島の診療所を受け継ぐくらいの覚悟で行くそうだから、きっと穴吹も力になってくれるはずだ。